こんにちは。兵庫県西宮市の鍼灸院【鍼灸みやび堂】の西川です。
パソコンやスマートホンの使用が多い現代では「肩こり」で多くの方が悩んでいます。
「肩こり」と言っても原因や症状は様々。首肩背中のこり・はり・痛みをはじめ、手のしびれや痛みが出る方や、頭痛・目の痛み・気分の悪さが現れる方もあります。
こり固まった筋肉をマッサージでほぐすのも一つの対処方法です。しかし、繰り返す根深い肩こりは奥深くのインナーマッスルに根本的な原因があり、マッサージではなかなか届きません。
肩こりに鍼灸治療がなぜ効果的なのか。これから分かりやすくお伝えします。
肩こりの原因とその影響は
あなたの日常生活を思い返してください。パソコンやスマホの画面と長時間のにらめっこ、デスクワーク中は猫背で姿勢が悪く、したほうがいいとは分かってるけどやる気や時間が確保できなくて運動不足、ストレスもあなたの両肩にずっしり…。どうでしょう、心当たりはありませんか?
肩こりの原因の多くは、日常の姿勢や体の使い方による筋肉の疲労から始まります。こり固まった筋肉の緊張は、近くを通る血管や神経にも伝わります。血流が悪くなって、酸素や栄養が運ばれてくる量が減る、老廃物の運び出しが減る、新陳代謝が減って筋肉疲労の回復が追いつかなくなる、もっと肩こりがひどくなる、血流が悪くなる…という悪循環が起こります。
肩こりを放置していると神経に伝わり、首肩以外の調子を落とすこともあります。肩とつながる首や背骨付近には、脳神経や自律神経といった重要な神経がたくさん通っています。首・肩・背中の緊張はこれらの重要な神経の働きを悪くしてしまいます。首から肩・背中の筋肉が緊張すると単純なこりだけではなく、「なんとなく調子が悪い…」という不定愁訴も現れて日常生活に悪影響が出てしまうんです。
- 腕や手につながる神経は首や肩を通っています。首・肩こりはその神経のはたらきを悪くするので、しびれや痛みといった神経の症状が現れます。
- 頭や顔、のど、内臓へとつながる神経も首を通っています。頭痛やめまい、耳鳴り、歯や歯茎の痛み、のどの違和感、不眠や動悸といった症状も、首の筋肉の緊張から起こります。
- 自律神経のうちの交感神経は肩や背中を通っています。交感神経は内臓の活動を抑えるようにはたらきます。肩・背中の筋肉の緊張が交感神経に伝わると、神経が働きすぎてしまい内臓の活動も悪くなってしまいます。
また、内臓の不調から肩こりの症状が現れたり、無意識での力が入りっぱなし状態やストレスでの肩こりもあります。
肩こりは、男性よりも女性の方が悩まれている割合が多いです。
一般に女性は男性よりも筋肉が細いので、重い頭部を支えるためにそれぞれの筋肉が余計に頑張らないといけないのです。また筋肉量が少ないと、筋肉によって作られる熱が少ないので冷えを感じやすくなります。そして血流が悪くなり、こり固まった筋肉がなかなか解消されないという悪循環が起きやすくなってしまいます。
肩こりにはマッサージや電気治療が効く?
こった筋肉が体の表面の浅い筋肉(僧帽筋や肩甲挙筋など)であれば、マッサージや電気治療でほぐすこともできます。あるいは、ちょんちょんと刺激する軽い鍼治療でも改善できるでしょう。
しかししつこい肩こりの多くは、深部のインナーマッスルがカチカチにこり固まっています。深いところの筋緊張が残っていれば、表面の筋肉をほぐすだけではスッキリしませんし、深部の筋緊張が表面の筋肉に伝わって戻ってしまいます。
そして、その肝心のインナーマッスルはマッサージではなかなかほぐせません。深部まで力を伝えようと力任せにグイグイ揉むと、浅いところの筋肉の繊維が傷んでしまいやすいのです。強すぎるマッサージで起きる揉み返しであったり、強い力から自身を守ろうとする体の防御反応で、余計に筋肉が固くなったりします。
また、人間の体は電気を通しにくい構造です。体の表面からの電気治療は、なかなか肝心のところまでは届いてくれないのです。
最小ダメージで最大効果を得られる鍼灸治療
ひとまとめに肩こりといっても、表面近くの筋肉からガチガチの方もいれば、奥の方にスジのような硬いこりが隠れている方、内臓の不調やストレスなどの精神的な負担が首肩背中に現れている方など、いろいろなタイプがあります。そのようなタイプを見分けて、オーダーメイドで適切な施術を行うことで症状が改善していきます。
鍼灸の治療は、体の本来の力(生体反応)を引き上げる作用があります。鍼やお灸を使って体にごくごく小さなダメージを与えることで、その小さなダメージを治そうとする体本来の力をアップさせます。そして体自身が悪い箇所を修復していくことで症状が改善されるのです。くわしくは「鍼灸治療の効果ってどうやって出るの?」をご覧ください。
当院の鍼灸治療は
こり固まった深い場所の筋肉まで鍼の刺激が届くので、浅い筋肉のダメージを最小限に抑えつつ目的のインナーマッスルに効果的に刺激を与えることができます。また、目標の筋肉まで到達した鍼に電気を流すことで、直接患部に必要なだけの電気刺激を加えることができます。最小のダメージで最大の効果を出すことができるのです。
肩こりの原因になっている筋肉そのものだけでなく、長引く肩こりの影響を受けて筋肉の緊張が伝わってしまったインナーマッスルに鍼を打つことが効果的です。特に、後頭部と首の境部分(後頭下筋群、目を酷使すると非常にこり固まる)や、首付け根や背中で背骨横(固有背筋、こりの根本原因で自律神経にも影響がおよぶ)の筋肉の緊張を緩めることが非常に重要です。
また、内臓の不調(特に胃や食道)にトラブルを抱えている方や、ストレスに敏感であったり肩に無意識に力が入りっぱなしになっている方は、肩周辺だけでなく全身の調子を整える作用のある手足や頭部のツボにも穏やかな鍼をして、健康を底上げして回復を促していくことができます。
まとめ
肩こりは日常生活での筋肉疲労や姿勢、運動不足、ストレスなどが積み重なっておこります。
あなたが重度の肩こりで、その場しのぎのマッサージや整体、鍼治療ではなかなか改善しなかったとお悩みなら、当院が本当に効く鍼治療を提供できます。どうぞお気軽にご相談ください。
しつこい肩こりから解放されたら、どんなことをしたいですか?